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#デジタル革命 #挑戦 #コンテナ技術 #アジャイル型開発

保険サービスの
ユーザー体験刷新へ

PROJECT 2タブレット
アプリケーション
開発プロジェクト

保険や金融業界のシステム開発の過程では、これまで、設計、プログラミング、テストの各工程に規定や手順書が設けられ、それを厳格に守って開発を行うため、たくさんのSEが多くの時間を費やしていた。しかし、近年、そのような時間のかかる開発では市場の変化のスピードに遅れをとってしまうという懸念が生じている。フィナンシャルテクノロジーは、これまで業界で培った開発経験を活かし、新しい開発手法の開拓に挑戦している。

保険領域 | S.T

2008年入社。経済学部卒。保険システム事業部で生保会社のアプリケーション保守を4年間経験。現在は開発リーダーとしてタブレットシステム更改のPJに参画。

フィナンシャルテクノロジーの優位性

  • ・ 多様な技術領域の技術者を育成している
  • ・ お客様と一体となった開発体制
  • ・ 社外の有識者との協働、協業の機会がある

課題

ユーザーの使い心地や欲しいサービスを素早く提供する、
高いUXを追求したタブレットアプリケーションを。

スマートフォンの登場以来、アプリケーション技術が急速に進化してきた。小さな画面からつながる先は、未知の人、店、企業、国など無限の拡がりだ。しかも、かつてのようにブラウザを開いて「次へ」「戻る」ボタンを何度も行き来しなくても、指一本で自分の欲しい情報になめらかにたどり着き、あっという間に手続きが終わる。仕事をするにもオフィスやデスクは不要になり、建物の中にいる必要すらない。わずか10年余りで人々の生活がここまで変化すると誰が予測しただろうか。
そんな高いUXを実現するこれらのアプリは従来とはまったく異なる考え方、やり方で作られている。
「今回のプロジェクトでは、ひとつの画面の中で必要な情報や機能を自由に選べる、お客様も我々もまだやったことのないタブレットシステムを作ろうとしています。従来の開発の仕方では、ひとつの機能を更新すると他のすべてに影響し、それらを一つずつ調整していく手間がかかっていました。そこで今回は、ひとつのサーバーにコンテナをいくつも載せ、それぞれにサービスのアプリケーションを載せていくコンテナ技術を採用し、マイクロサービス化に挑戦しています。これならアプリの更新が簡便になります」

取り組み

新たな開発手法を目指した開拓。
前人未踏の道にいくつもの高い壁が立ちはだかる。

S.Tが2019年4月から取り組んでいるのは、お客様である生命保険会社の営業職向けタブレットシステム開発だ。PJの目的は、出来上がりの営業ツールの画面や操作方法を格段に変えるというだけではない。真の目的は新たな開発手法を確立することにある。この難題に向かうため、お客様のグループSIer企業社員を中心に、複数のシステムベンダーから精鋭が集められた。現在そのメンバー数は12名。その一人がフィナンシャルテクノロジーのS.Tであり、開発をまとめる役目を担っている。
「まったく未知の世界への挑戦であり、開発というより開拓に近いですね。現行システムの機能を、大幅に拡張しながら、新FWに作り替え、新たなインフラにコンテナを作って載せ替えるのですが、これまでとはまったく勝手が違うので、全然、思うようには動いてくれません。開発工程の標準化も同時に行っていますが、現時点では整備された手順書がないので、メンバーとプログラムの書き方を共有するのも非常に大変です。とにかく困難の連続です」
S.Tらが挑戦しているのはアジャイル型開発だ。ここ数年、先進的な企業が次々と取り入れている手法で、最大の利点はアプリケーション開発や更改にかかる時間を大幅に短縮し、ユーザーの求める新サービスや新機能を素早く提供できることにある。

結果

さまざまな会社から集まったPJメンバーが
高いモチベーションを共有して開拓に挑む。

「立ち止まったら課題・タスクが多くて、何から手を付けてよいか分からずフリーズしてしまう。とにかく前に向かって走り続けるしかありません。でも、この挑戦が成功したら大きな快挙でしょう。お客様もそこをよく理解しておられて、PJに惜しみなく協力してくれますし、それぞれ別の会社に籍を置くメンバーが組織の壁を越えて高いモチベーションを共有し、“開拓”に取り組んでいます。私もとても良い刺激を受けています」
S.Tは、かつて中央銀行の新資金決済システム開発に携わった際も、テスト工程を含めた自動化プロジェクトに参画していた。その経験を今回のPJにも活かすことができるだろう。いつの間にか彼はシステム開発の新技術の領域で、社内でも抜きん出た存在になりつつある。
「本当にゴールにたどり着けるのか今も不安ですが、こんなに面白いプロジェクトはなかなか経験できないので、何としてでもやり遂げたいと思っています。リリースできた時にはみんなで泣いてしまうかもしれませんね」