セキュリティとコスト削減を実現する攻めのデータ運用へセキュリティとコスト削減を実現する攻めのデータ運用へ

#クラウド化 #挑戦 #人材育成 #若手社員

セキュリティとコスト削減を
実現する攻めのデータ運用へ

PROJECT 3企業OAシステムの
パブリッククラウド化
プロジェクト

企業のITアセットの圧縮はいずれの企業にとっても直近の課題となっている。フィナンシャルテクノロジーのお客様である生命保険会社も自社のデータセンターに抱えている膨大な業務システムをパブリッククラウド化し、今後の維持管理コストを削減できないか、とフィナンシャルテクノロジーに相談を持ちかけた。フィナンシャルテクノロジーの保険領域では、パブリッククラウド化の実現性を見極めるプロジェクトチームを立ち上げ、お客様課題の検証に入った。

技術領域 | M.T

2004年入社。情報系学部卒。中央銀行の情報系システム構築を経て、全社の技術支援部、人事部、保険領域を経て、現在は技術領域所属のプロジェクトマネージャー。

技術領域 | A.Y

2013年入社。現代心理学部卒。保険領域で生保会社のアプリケーション開発を4年間経験。基盤担当に異動し、現在はシステム基盤保守チームのサブリーダーとしてPJに参画。

フィナンシャルテクノロジーの優位性

  • ・ 長年のお客様との信頼関係からITアセットのコンサル的な立場を担う
  • ・ 技術継承や人材育成に積極的な社風
  • ・ 若手でも大規模プロジェクト、先端的プロジェクトで成長の機会が得られる

課題

全社の事務を担うOA系システムのパブリッククラウド化。
高い水準のセキュリティを確保して実現するには?

「年々、膨れ上がるITアセットを圧縮したいというのは多くの企業の共通の課題で、まず選択肢に上がるのがシステムのクラウド化です。しかし、自社でサーバーを持たずに済むパブリッククラウドなら維持コストは下がりますが、多くの企業が相乗りするサービスなので、大量の契約者情報などを保有する保険会社はセキュリティ面の懸念があって、なかなか導入に踏み切れない状況でした」
2018年初頭、保険システム事業部にお客様から相談があり、M.Tは要望に応じ、技術検証プロジェクトを即座に立ち上げた。大規模なパブリッククラウド化はNTTデータグループでもまだ例がなく、社内的にもチャレンジングなプロジェクトとなった。
「セキュリティに対する基本的な考え方はオンプレミスでもクラウドでも同じです。しかし、現行システムの機能の使いやすさを維持しながら、個々のセキュリティ要件が高いレベルで充足させる“答え”を用意するのは、とても難易度の高いものでした。お客様側の関心も非常に高く、すぐに検証結果を示して上層部に報告し、承認を受けたいとおっしゃり、わずか半年の駆け足で実証を終えました」
検証の結果、移行は可能であると判断された。まず、機密情報が比較的少ないシステムから段階的に移行を進めるPJが新たに立ち上がった。

取り組み

開発、保守の各チームが連携して、チャレンジングな
クラウド化プロジェクトを着実に成功に導く。

クラウドへのリプレースというと簡単に聞こえるが、現行システムと新しいインフラを掛け合わせた仕様を構築していくことはそう単純ではない。しかも、現行システムを停止させることなく、スムーズに新システムに移行させるには、現行の仕様を深く理解している人材が不可欠になる。そこでM.Tは移行PJに保守側サブリーダーのA.Yをアサインした。A.Yは、2018年4月に現行システムの基盤担当に異動してきた若手SEだ。まったく経験のない基盤に配属された時には正直、意外だったという。
「ずっとアプリケーション担当だった私がなぜ基盤に?と戸惑いましたが、実際にやってみるとシステム開発の自由度が高く、自分が学んだことがすぐに業務に活かせるので面白いと思いました。PJでの役割は、開発メンバーの問い合わせに応じて現行システムの仕様を伝え、問題に対処していくことであり、連日、かなりの数の問い合わせがあります。毎日課題は山積みですが、自分で調べて対処策を見つけるうちに、周囲からだいぶ頼ってもらえるようになりました」

結果

チャレンジングなプロジェクトを乗り越えて身につく、
高いテクニカルスキルとヒューマンスキル

「やりがいもありますがプレッシャーも大きいですね。私の判断が間違っていれば、移行は失敗し、お客様の会社の業務が止まってしまうので責任は重大です」
フィナンシャルテクノロジーがシステムベンダーとしてお客様から大きな信頼を獲得しているのは、お客様以上にお客様のシステムを深く理解する有識者の存在があるからだ。M.Tが若手のA.Yをアサインしたのは、彼女を有識者として育成する狙いがあった。
「アプリケーション開発と違い、基盤システムの技術を理解するには下積みがいりますが、彼女は期待していた通り、速いスピードで知識を習得しているし、業務の重みを理解して自分から動けています。このようなチャレンジングなPJの現場は、若手がテクニカルスキル、ヒューマンスキルの両方を身につける恰好の場なのです」
パブリッククラウド化は、移行対象が約80システムという大規模なPJである。現在は、その半数の移行を終えたが、終盤につれ、扱うシステムの重要度が高くなるため、まだ気を抜けない段階だ。
「お客様がお持ちのシステムですが、それを一番知っているのは私たちフィナンシャルテクノロジーです。お客様の抱える大きな課題を解決する提案ができたのも、プロフェッショナルの集まりだから。PJを終える頃にはA.Yさんも本物の有識者になっていると思います」